top of page

在来種外来種問題

更新日:5月6日

⇧最近こちらの記事を読んでおりまして、店を始めてまだ数ヶ月の頃、うちで販売していたアジュガのチョコレートチップを見て苦言を呈した方がいたことを思い出しました。聞くにどうやら、園芸種のアジュガが在来アジュガに圧をかけているそうで、自然が豊かなところで園芸をやるというのはそういう事で、無知ではいられない。いろんな狭間で大変気を使う仕事でもあるわけです。


佐渡に自生しているAjuga属のものは、

・キランソウ Ajuga decumbent

 別名:地獄の釜の蓋(すごい名前)

・ニシキゴロモ Ajuga yesoensis


その他日本で確認されている品種は ジュウニヒトエAjuga nipponensis をはじめとする12品種らしい。

園芸店に並んでいるアジュガは、おそらくほとんどがA.reptansとかA.tenorii ナンチャラカンチャラ (和名 セイヨウジュウニヒトエ、セイヨウキランソウなど)等の、日本にもともとなかった種ということになり、ざっくりいうと園芸種はこれらを様々に改良し作出したものというわけです。そこまで詳しく調べたわけではないので、間違っていたらごめんなさい。このセイヨウ何ちゃらっていうのはアジュガに限らずとっても多く存在します。


そして、だいたいの外来種を調べてると、やたら明治時代というワードに突き当たるんですよね。西洋文化が花開いた時に、草花たちも一緒に入ってきちゃったの?と想像すると、ちょっと可笑しい。そしたら日本が居心地が良くなって帰化してしまって爆発的に家族を増やしている。明治時代の人はそんなこと考えもしなかったでしょうね。

ただですね、この在来種外来種問題へ向きあおうとすると、私はいつも出口のないトンネルに入ってしまうのです。外来種=在来種の生息地を荒らす悪としてしまう単純な図式に抵抗があるのかな。所変われば愛されている植物だって沢山あるはずで、逆パターンも沢山あります。ロンドンの造園会社にいた時、Japanese knotweed すなわちイタドリをものすごい形相でぶった切っていた当時のボスの顔を見た時には、すまんな、となんだかその時は日本代表みたいな気持ちになったものです。


人間の意図に反したところで、虫や鳥や風も海も植物を運んでいるし、地球全体で気候も変わっている。これからどんどん動植物の生息地域図が塗り替えられていくだろうことは、止められないのではないかと思う。

どこへ着地しようか分からなくなってきましたが、それだけ地元の山や草花を大切に思う人がこの島には沢山いるのだな、という気持ちをいつも忘れずに商売をしなければと思います。


というわけで、最近植えっぱなしでは越冬(夏越しも)出来ないような微妙なラインの植物も少しずつ増やしています。今まで佐渡の気候に合ったものや育てやすいもの、と思っていたけれど、そうではないものたちに付随する’面倒臭さ”にも園芸の面白さがあると思うからです。上手くいかないから楽しいんだ。園芸界と自然界の棲み分けにもなるのではと思う。そして、園芸を愛する方は自然ももれなく愛している。自分が面倒を見られる場所以外のところに何か植えたり、土を捨てたり(根っこや種が混入してる場合も)しないこと。山に入るときは何も持ち込まないように、靴の裏まで気を配る。そういう暗黙の小さなこと、再確認です。


 
 
 

最新記事

すべて表示
新潟の耐寒性ゾーン

「佐渡では室内に取り込んで」 「佐渡でなかったら地植えができるんですけどね」 そんなワードを5億回は店で口にしている、冬の私。 移住してきた頃は、佐渡は海流の影響で新潟よりも夏涼しく冬暖かいと聞いていたのもあり呑気に構えていたら、佐渡の冬にメチャクチャに打ちのめされました。 あれもこれも、越冬できない。船の輸送の間に痛んで、復活できずにケースごとダメになる植物もありました。損失と対峙することから目

 
 
 
光を味方につける

1月も半月過ぎ、明日は満月。皆様いかがお過ごしでしょうか。ご挨拶が遅くなりましたが、本年もよろしくお願いいたします。新年から遊びに来ていただいた皆様、ありがとうございました。おかげさまでだいぶお店の中がさっぱりとしております。 大寒を過ぎたら寒さの底は一応抜けるのでしょうか。2月から播種も始まります。庭の落葉樹も鉢上げしたい!剪定もしたい!そう考えると、冬場ほど店の中のことに集中できる時期は、そん

 
 
 
2021Chelsea flower show解釈

いやはや、今年はショーガーデンというものの認識を大きく覆すことになりました。チェルシーはあまりチェックしていなかったのですが、今回見ていて大変勉強になったのでした。まだ途中ではありますが、ざっくり個人的に感じたことを書いていきたいと思います。 まず、今年ベストショーガーデンを獲ったGuangzhou China: Guangzhou Garden この方々の受賞がとても象徴的だなと思いました。竹で

 
 
 

コメント


bottom of page