Silt的 2021Chelsea flower show解釈

いやはや、今年はショーガーデンというものの認識を大きく覆すことになりました。

しばらくチェルシーはあまり熱を入れてチェックしていなかったのですが、今回見ていて大変勉強になったのでした。まだ途中ではありますが、ざっくり個人的に感じたことを書いていきたいと思います。



まず、今年ベストショーガーデンを獲ったGuangzhou China: Guangzhou Garden


この方々の受賞がとても象徴的だなと思って見ていました。

竹で制作したという針葉樹のコーンのようなオブジェのあるこちらのお庭。


https://www.rhs.org.uk/shows-events/rhs-chelsea-flower-show/Gardens/2021/guangzhou-china-guangzhou-garden


ぱっと見ものすごく地味〜。笑

水辺との境界線が曖昧で、まるで森に迷い込んだようなアジア的既視感のある風景だなと思っていたら、中国広州でインスピレーションを得たということでした。

広州といえばザハ設計のオペラハウスもある、上海や北京に次ぐ文化的な都市です。


デザイナーによると、広州の都市周辺には森林や水辺など特徴的な自然環境がいくつかあり、そういった場所は都市の肺や腎臓とも呼ばれ、都市の浄化作用を担っているそうです。住人たちも自然を求めて頻繁に訪れるそう。また、都市部を流れる大河の流れに沿ってリニアパークがはしっていて、野生生物の住処を提供していたり、自然と人間が繋がる場でもある”公園”という一つの未来形を広州に見て、デザインへ抽出したとのことでした。


空気や水の浄化作用の強い植物などを中心に植栽デザインが組まれ、カヤツリグサやシダ類、スギナなども紹介されていました。

日本だったらその辺に生えてるから、カヤツリグサやスギナを庭に使うって考えが私にはない。むしろ抜くけどな。笑


また、他のショーガーデンにも共通して言えることですが、構造物に使用しているマテリアルも持続可能なものであったり、コンポストがあったり、ガーデの中で出来る地球環境の改善に貢献しようというトレンドはより一層濃くなり、園芸を通じて人々を牽引していくという意思がとても強まっているように感じました。

そういったことをうまくデザインや植物のチョイスに落とし込んで、芸術性を高めているガーデンが評価されているような印象。


時代だなァ。

ショーガーデンは、デザイナーの哲学とともに、自然を愛することや自然に意識を向けることをインスパイアさせるような表現の場へ変わっているんだなと思いました。華やかなだけでは×。文化の成熟度合いってこういうことを言うんですかね。それを掬い上げる審査員もすごいと思います。

都市のランドスケープにおいても、成熟したグリーンスペースがあることは、これからの時代は特に、その地域にとって未来の莫大な財産になっていくような気がしました。


さて、ショーガーデンで印象的だった植物も書きたかったのですが、今日はこの辺で終わりにいたします。長くなりましたが読んでいただきありがとうございました。

文ばかりになってしまったので、花の写真でも載せておきます。

Eupatorium × arakianum 'Pink Frost'

明日から店頭に出します。可愛いですよ。